スタッフ

 
『あいむはっぴぃ!と叫びたい』の制作に関わったスタッフや出演者をご紹介します。
監督・編集: 小川道幸(おがわ みちゆき)
  • 小川道幸〈プロフィール〉
    1947年香川県生まれ。TV番組のディレクターとして世界110カ国以上を訪れ、内戦下のアフガニスタン、ヒマラヤ、サハラ砂漠縦断、アマゾン川全域、ナイル川を河口から源流まで辿るなど、世界の辺境地をテーマに多くの作品を制作。また、NHKで「最期のひばり」「満映映画人秘められた戦後」「山本五十六の真実」など、さまざまなジャンルの番組を手がけている。

知的障害を持つ人たちと会う前は、少し緊張していました。コミュニケーションはとれるのだろうか。どんな感覚で暮らしているのだろうか。しかし、二度目に訪れた時「お帰り」と声をかけてくれた人がいました。そのひとつの言葉で、知的障害を持つ人への見方が全く変わってしまいました。
最初は、おそるおそるカメラを向けていたカメラマン。撮影が進むにつれて、みんなとカメラの距離が縮まってきました。映画制作の過程は、知的障害を持つ人のことを知るプロセスでもあったのです。
プロデューサー: 林 淑美(はやし よしみ)
  • 林 淑美〈プロフィール〉
    障害児学級の担任を経て、知的障害を持つ人の入所施設で4年間勤務。後に、「地域であたりまえに生きる」ことをめざす無認可作業所の設立にかかわる。1993年に社会福祉法人「創思苑」を設立。知的障害を持つ人と人間として信頼しあうことをベースに、だれもが地域で普通にくらせる社会にすることをめざして活動している。

これまで保護しなければならないと思われていた、知的障害を持つ人たちが「自分で決める」ことを支援する、決める主体は知的障害を持つ人たち。これはもうすごい価値観の転換。パンジーはこのことに挑み続けてきました。
「知的障害を持つ人」も私たちと同じように、悲しかったり悔しかったりとか、いろんなことを持っている。
この映画を観た人が、自分と変わらないひとりの人間として、できる範囲で関わりを始めてくれればいいなと思います。そして、当事者主体の拠点が全国に広がり、ひとりでも多くの知的障害をもつ人がその人らしく地域で行きて行ける社会になる事を願います。
題字:山崎 勲 
語り:佐倉 萌 
撮影:濱野 実 
音響効果:増子 彰
取材協力: 「ピープルファースト大会in兵庫」実行委員会/東大阪市立縄手南中学校/すみれ会(パンジー保護者会)
セブン-イレブン菱江店/ドン・キホーテ パウ新石切店/NPO法人 TRE Japan
制作協力: グループアンダリン  制作・著作:社会福祉法人 創思苑
出演:パンジーのみんな

パンジーのみんなの声

  • 西尾健一さん
    西尾健一さん カメラがまわってて、初めははずかしかった。ゆびわを買うシーンは、一緒にやったというじっかんがあった。(ケッチャップのシーンは)あれは、よかったな。ぼくのことをよくわかってくれると思う。えいがをみて、もうちょっとかっこいいと思ったけど。本当のぼくはもっとカッコいいよ。みんなが、ぼくに会いにきて、好きな人ができるのもいいな。もっと、ぼくのことを知ってほしい。生きてく上で、僕のことを知ってほしい。これから年を取って、手が動かなくなるのは不安やねん。日本だけじゃなく、外国の人にも知ってほしい。ぼくは将来、外国でおよめさんもらってくらしたいねん。

  • 冨田妙子さん
    冨田妙子さん 自分がうつってたところがよかった。うれしかった。いろんな人に見てもらいたい。

  • 有光一仁さん
    有光一仁さん Q.自分がたくさんうつっていてびっくりした?みてもらえてうれしい?
    (うなづいて、終始ニコニコ) ※笑顔が出てくる感情なのだと思います。

  • 袋谷由梨さん
    袋谷由梨さん がんばった。みんなにみてもらえたら、うれしい。

  • 生田 進さん
    生田 進さん かっこいいなと思った。こんな幸せそうな自分をみれた。まだまだできると、パワーがでた。生き生きしてると思った。社会に、もっと考えてもらえるきかいになってほしい。障害の重い人もこうやって生きているということを知ってほしい。知ってもらって、当事者のことを考えてわかってほしい。だれでも地域でくらせます。ということを伝えて、おうえんしてほしいです。当事者が地域でくらせる社会が、あたりまえになればええな。

  • 中多百合子さん
    中多百合子さん きんちょうしたし、はずかしかった。とても良かった。自分から、話をできたのが良かった。見た人で、泣く人・笑う人がいてよかった。見た人からやさしい人だと思われて良かった。今日まで生きてきてよかった。くろうしたかいがあった。うれしい気持ちになった。パンジーのこと、当事者のことを知ってもらえるのがうれしい。

  • 大深克博さん
    大深克博さん Q.出演してみてどう思いましたか?
    (紙に「カメラ パンジー」と書いて、うんうんとうなずく。「よかった」という文字をペンでなぞる)
    Q.また出たいですか?
    (大きな声で)「うんうん」
    Q. 映像の中の自分を見てどうでしたか?
    (紙に「コーヒー 100円 ビデオ 大深克博」と書いて、自分の出演シーンを思い出している様子。両手を合わせて、うんうん!と力強く応える。)※大深さんの中で出来た!というやり遂げた気持ちがあったのだと感じました。

  • 豊田瑛一さん
    豊田英一さん 何をしているのかわからなかったが、小川さんと会話をするのはたのしかった。送迎車にのる自分のすがたを見て、楽しそうでうれしかった。ぼくたちだって、「何でもできる」ってところを伝えたい。